龍が如く 見参!


・横山昌義(企画・脚本)

・佐藤大輔(ディレクター)



(要約)

佐藤: 将棋はプロデューサーの菊池が強いんですよ。十段の相手にも勝てるくらいなので、かなりの腕前
     です。その他にも数人、強いスタッフがいますね。

横山: 僕らは勝てないですね。勝とうと思ったら、ずるいですが将棋ソフトを立ち上げて、『見参』の対戦相手
    が指した手をそのまま将棋ソフトに入力し、それを元に指すようにしないと無理(笑)
    まあ、僕はもっぱら『月下の棋士』の真似をして最初に端っこの歩を指して。それで満足してすぐ
    オシマイにしちゃいます(笑) そこからはわからないのでヤメ(笑)。僕は基本的に花札をひたすらやる
    タイプでした。

佐藤: やってたね。花札でどのくらい稼いでから町に出るって言ってたっけ?

横山: 50両。実は五章に入ってから、初めて花札がプレイ可能になるタイミングで遊ぶと、最初の1回のみ
    配られる札のパターンが決まってるんですよ。少しでもタイミングを変えると札が変わってしまうので、
    これを上手に使ってます。初戦は「3回戦」が原則。「12回戦・花見アリ」だと、あとあと厳しくなるん
    ですよ。
    お金儲けは金蒔絵の櫛を持っていることを祈って、ひたすら敵と戦うのがいいかもしれないですね。

佐藤: 刀を練成し始めると、金銭的に一気に厳しくなりますね。特に大太刀に関しては、値段が高いので
    注意が必要です。

横山: 亀は強くしようと思うとお金がかかりますから、実際の競走馬と同じで、そんなに儲けようと思わない
    方がいいかもしれません。亀の評価点は、僕は最高で88点が2匹。メチャクチャ早かったですね。
    投資もかさみましたけど。ただ、檄入れするまでもなく、ほとんどのレースで勝てちゃうんですよ。
    88点は(笑)

佐藤: 遊女クリアでもらえる亀は、初期能力は低いですけど、不死で能力は最大まで伸びるので100点も
    夢ではないと思います。ただ、やっぱりお金はすごくかかりますよ。遊女をクリアして、さらにアノ亀を
    育てなきゃいけないわけですからね(笑)
    素手では壊せない障害物があるので厳密な素手クリアはできないんですよ。でも、小太刀クリアを
    達成した人間はいます。

横山: 小太刀でクリアしたのはバトルを担当したスタッフだったんですけど、やっぱり苦しかったみたい
    ですね。あくまでも補助的な武器という立場になってるんで。
    最強の敵ナンバー1は最初に登場する丸目かな。隅に追い込まないと勝ち目はないですね。

    ストーリー的に1章から4章までって、ゲーム的には無い方がいいに決まってるんですよね。
    序章で1605年の祗園を見せておいてすぐに遊べないというのは、本来反則ですから。
    ただし本作は、久しぶりにゲームをやる方や、宮本武蔵という人間をよく知らない前作からのファンの方
    がやることも強く意識していたので、すぐに世界観と設定を丸投げするわけにはいかなかったんです。

佐藤: 序盤の流れに賛否両論があるのは発売前からわかってましたが、最近ゲームをしてなかった人には
    評判がいいんですよね。

横山: ゲーム好きな人には不評ですけど(笑) その分、どうにかして飽きさせない脚本、映像というのを、
    序盤はかなり意識しましたね。
    実は僕、毎回クライマックスあたりには思い入れがないんですよ。シナリオは僕の担当ですけど、
    たとえば12章で完結するシナリオだったら11章までが僕の命(笑)

佐藤: 『龍』シリーズの場合、制作自体は映像でいうところの順撮りに近い形で進むので、ラストの展開は
    最後に作ります。

横山: エンディングに関しては、いちおう話としての筋と落としどころは決めておいて、それ以外はぼんやり
    した状態で開発がスタートしちゃいますね。とにかくシナリオを書いたそばから収録が始まっていく
    ので(笑)。

佐藤: プロデューサーの菊池や総合プロデューサーの名越の意見もありますからね。

横山: 毎回そうなんですけれど、僕がやりたいと思ってるエンディングは、名越がやりたいものとは違うことが
    多いです(笑)。だからもう、最後に関しては「さあ、みんなで考えますか」って感じで。いくつかのバリ
    エーションを用意して、選ぶというような。

佐藤: 本当はプロットとか脚本が完全にできてからゲームの制作を始めるのがベストです。
    ゲーム全体の背景やキャラクターの量などを正確に計算できますからね。でも、待っている時間は
    ありません。だから脚本を信じて全員で走り始める感じです。

横山: 『龍2』のときなんて、脚本を書く時間が実質1ヵ月ちょっとという状態で。そうなると「もう無理!」って
    感じで(笑)。『見参』の場合は、シリーズものというよりは新規タイトルに近い立ち位置だったので、
    脚本を仕上げるのは比較的楽だったんです。でも『龍2』のときはスタッフの思い入れが強く、難航
    しましたね。「真島はこんなこと言わない」とか「桐生のモチベーションはこうじゃない」とか。
    そのたびに時間が食われていったんですよね。

佐藤: キャラクターモデルは、基本的にはモデルになる人を雇ったり、社内スタッフを使って主要キャストと
    同じく実際の顔を撮り込み、そのデータを使ってモデルの制作をしています。その方が1から作るよりも
    若干ですが手間は省けました。
    町に登場する遊女はダイレクトに社内の女性だったりするんですけど(笑)。遊女に関しては、ベースと
    なる人がモデルさんだったり社内の人間だったり…でも顔は思いっきり描き加えて作ってますね。

横山: 個人的にメイン級のオリジナルキャラクターで、マジで綺麗で色っぽい女性をまだ作ってないんじゃ
    ないかって思いがあるんですよね。今回の吉野も、ちょっと男っぽい部分が見え隠れしているように
    感じて。『龍2』の狭山に関してもそうだし。機会があれば是非とも作っていきたいですね。

佐藤: それは好み…じゃないかな?(笑)

横山: 続編は、僕らがというより、ユーザーの皆様がどのような評価をしてくださるかということなんじゃないで
    しようか?購入者対象のアンケート葉書に、『見参』シリーズの続編が出たら買いますか?っていう項目
    があるんですよ。その結果次第によっては、真剣に考えなくてはならない日が来るのではないかと
    思っています。

                                                    (2008)


・加来徹也(プログラムチーフ。バトル関係の全般的指揮)

中村智章(バトルプログラマー。バトルでのモーションプログラム担当)

白子路央(モーションデザインチーフ。モーション制作総括)

反町孝之(モーションデザイン。バトルモーション担当)

奥田 禎(バトル担当プランナー。バトルエネミー担当)



(要約)

加来: 二刀などの要素に関しては、今までの『龍が如く』シリーズが武器を使うものだったので流用が可能
    だったんです。ですが、武器を切り替える部分が大変でした。切り替えをスムーズにするためにも、
    武器のデータをす速く読み込ませる必要があったので。

中村: プレイステーション3ならではの新しい表現…たとえば階段で地面にめり込まず、段差に沿って倒れる
    といった部分は、苦労しましたが盛り込めました。ボスに関しては武器の成長要素があったので、
    想定レベルや強さが予想しにくくて苦労しましたね。強いけど倒せない敵ではない、というバランスが
    大事ですから。どちらかと言うと、アクションが好きでアドベンチャーが嫌いな人向けの調整ですね。
    修行などをほとんど行わずに進んでしまうと、ボスが強敵になりすぎてしまう可能性がありましたので。

    私が担当したのは丸目や真島ですが、真島の鎖鎌の処理は特殊で…既存のプログラムでは全く対応
    できなかったので、真島専用のプログラムを作らざるを得ない結果になりました。

奥田: それは僕ら企画担当のせいなんですが(笑)。ボスは個性を強く出したいという意図があったため、
    苦労をかけてしまいました。

反町: 常に武器を持って切り替えながら戦えるシステムですから「ある程度の技数がないとつまらないだろう」
    ということで、ヒートモーションの数を増やしたんです。

白子: 準備期間と同時に開発がスタートしたので、資料集めがキツかったですけど。レンタルビデオ店で
    あらゆる時代劇モノを借りて、その中からアクションシーンだけ抜粋したり…

反町: 斬ったときの演出は、何度も名越からリテイクが入りましたからね。最終的に演出がフィックスするまで
    に、実は何ヵ月もかかってます。

加来: 斬撃は今回のキモになることがわかっていたので、かなり力を入れて演出を作り込みました。

白子: スタントチームさんからも色々アドバイスを頂けたのがありがたかったですね。

奥田: 企画が出した「こんな感じで」というモーションの資料映像をスタントチームさんに見てもらうんですけど
    スタントの方が「あ、これを演じてたのは俺です」という驚きの展開もありました(笑)
    修行しないと見られないヒートアクションも多いので、ぜひ見て頂きたいですね。

加来: ヒートアクションの総数は150くらいあります。カメラアングルの違いも含めると500を超えます。

反町: 出すのが難しいものもありますからね。

奥田: 高いところから飛ぶやつとかね。

白子: 結構お金かけて撮ったんですけど(笑)

奥田: 本作は修行によって十人十色の桐生になると思うので、ぜひともやり込んで欲しいですね。

中村: 素手クリアを狙うのも面白いですよ(笑)

                                                        (2008)


・時枝浩司(シーケンスプログラム。アドベンチャーパートのプログラム総括担当)

・原 文昭(シーケンスプログラム。祗園や洛外町にいる町人達の動きとAIプログラム担当)

・角井 剛(フィールドマップデザイン。背景デザイン担当)

・川瀬茉利子(アドベンチャー担当プランナー。町で起こる依頼など、様々なイベントを企画立案)



(要約)

時枝: 基本的に前と同じシステムを使っているので、外見はあまり変わってないように感じると思うんですが、
    プログラムは色々と変えていて。新しい仕事をした感覚がありますね。わかりやすいところでは「我、
    天啓を得たり」ですね。あとは町人達の動きの制御とか。

原: 自分は町人のAI設計を担当してたんですが、ハードを探りつつ前作以上のことをやるというのが大変
   でしたね。もちろん、遊んでいて楽しくなるような要素を積極的に取り入れていきました。

時枝: 桐生が近づくと挨拶してきたりとか、疲れたら座るとか、そういう動きの部分ですね。

原: まあ、挨拶は結構レアなんで、あまり見る機会はないかもしれませんが(笑)

時枝: あとは町ですね。今回は移動していても読み込みを感じさせないようにしています。

角井: 祗園は京都に取材に行って、昔の建物を写真に撮ったりしましたね。ただ、誰も実物を見たことがない
    ものなので、ある程度以上は想像を混ぜて…でもそこが楽しかったですね。
    個人的には夜の景色ですね。「とにかくお祭り感を出してくれ」という名越の要望もあり、提灯や
    踊っている人を足したり。最初は洛外町と変わらないくらい地味だったんですけども(笑)
    あとは…実は企画の人とかにも内緒でわき道を作るのが一番楽しかったかな(笑)

時枝: おかげで預り所の鍵の場所を直前で変更しました。意外なところに抜け道があったんで(笑)

川瀬: 今までボツにされていたような、例えば子供や動物が絡んでくる物語を作れたのは『見参』ならでは
    だと思います。同じ企画のスタッフがよく出していた男色ネタは割とボツになりましたね(笑)
    二刀流の男という物語は、かろうじて生き残ったものです。400個くらいネタを出して最終的に約100個
    に絞ったので。

原: 町の人が桐生にぶつかってよろめいたりとか、ふと気づいたときに「リアルかも?」と思える部分に自分は
   気を遣っていきたいんです。あまり意識しない部分ですし、ゲームとは無関係なんだけど…
   ゲーム中に生態系があったり、風が吹けば桶屋が儲かるじゃないですけど、そういうのがゲーム中に
   再現されているとか。そういうものを目指したいですね。『見参』では全てをやりきれなかったので。

川瀬: 本編と関係ない部分と言えば、PS3になったことで、依頼や掛廻のイベント中にも表情やモーションを
    いっぱい入れてもらえたことがあります。セリフを読むだけではなくなったので、だいぶ楽しんでもらえる
    形に仕上がったと思います。

時枝: 結構みんな自由に作り込んでいて、それを活かしてあとから遊びを入れられるっていうのは、『龍』の
    スタッフならではのいい流れですね。
    ミニゲームは専任担当がなく、様々なスタッフが作っているんですが、亀にすごく力が入っているのは
    名越のせいなんです(笑)。亀に対して強いこだわりがあるみたいで…それが何なのかは最後まで
    明かしてくれませんでしたけども(笑)

                                                      (2008)


・塚本高史(俳優。ゲームでは祗園藤次を演じる。1982年生。1997年TVドラマ「職員室」でデビュー)



(要約)

 僕自身ゲーム好きということもあり、「龍が如く」シリーズは全部プレイしてたんですよ。
だから1ゲーマーとして出演できることは嬉しかったですね。役者をやっていて良かったと(笑)
全く知らないゲームだったら出演を迷ったかもしれないですけど、『龍が如く』だったので「ぜひ」という感じで。

 以前のシリーズを知っていても「時代劇だから困る」ということはありませんでした。ただ、共演する方々は
ドスの効いた声の方が多いので(笑)、トーンを落としてセリフを喋るということを意識しましたね。芝居とゲームの
収録って全然違うので、役者とはまた微妙に違う印象でした。芝居は相手ありきですけど、ゲームの収録の
場合、マイクに声をあてていく1人の演技というか…実際、収録中に共演者に会うこともなく、本当に1人でした
からね。絵もない状態の中、声だけで演技するわけですから、難しかったです。他には、共演の方と比較した
ときに浮かないようにするということを意識しました。

 祗園藤次は「嫌なヤツ」ってイメージなんですよね、藤次って(笑)。キザというか、ナルシストというか。
そういう喋り方自体が印象的でしたね。フェイスキャプチャーは体も動かすものだと思っていたんですが、
顔だけでいいって言われて驚きましたね。「スゲーな」って(笑) 実は、最初は自分の顔がゲームになると
いうことは聞いてなかったんです。顔も出ると聞いて二重の喜びっていうか。仕上がりが楽しみですね。

 龍が如くシリーズを遊ぶようになったのは、極道モノっていうか、喧嘩モノだったのが大きいですね(笑)
ストレス解消にもなるなぁと思って始めたんですよ。「龍が如く」でハマり、『2』もそのままの流れでプレイして。
ちゃんとしたストーリーとドラマがあって、めちゃ強い桐生がいて…とにかく格好いいんですよね。
しかも、渡哲也さんが物語の序盤で死んじゃうじゃないですか。それを見て「スゲェ豪華なゲームだな」って
思いました(笑)

 実際にやり始めたら入り込んじゃうんで「俺、ココでこんなセリフ言ってたな」とか考えないと思うんですよね。
だがら安心して楽しめそうです。

 桐生一馬之介こと、宮本武蔵が祗園藤次を始め、色んな人に出会ってどうなっていくか…っていう物語。
そして、今までと違って刀を使ったバトルが見ものです。僕が、いや僕も楽しみにしているので、皆さんも
発売を楽しみにしていてください!

                                                      (2008)


・横山昌義(企画・サウンドセクション プランナー。脚本担当ディレクター)

・伊東 豊(プログラムセクション・主査 グループリーダー。プログラマー)

・厚 孝(プログラムセクション・スペシャリスト。プログラマー)

・佐藤大輔(デザインセクション・参事 セクションマネージャー。ディレクター)

・長井才三(デザインセクション主任。デザイナー)

・細川一毅(デザインセクション 副主査。デザイン統括)



(要約)

佐藤: 『龍2』がリリースされた直後くらいから、「来年出すぞ!」って言われて…・正直僕らスタッフの中でも
    「そりゃ無理じゃないか?」って意見しかなかったですからね(笑)
    『龍2』の開発が終わったらすぐそのまま『見参』へとシフトしていく形でした。スタッフによって若干の
    ズレはありますが。

伊東: 無理な注文でも、僕らはある程度監督する立場なので、部下に弱気を見せるわけにもいかず…
    ただ、この6人だけがいるような場では「正直、どう?」なんていう話はちょいちょい出てましたね。

佐藤: 発売時期から逆算して、スタッフに「これでお願い!」って言うしかないんです(笑)

横山: 『龍』シリーズは、まず発売日を決めよう!というスケジュールの組み方をするんです。
    総合プロデューサーの名越稔洋の考え方でもあるんですけど、ユーザーの皆さんが「欲しい!」と
    思ったときに提供したいという気持ちがあって。そこに照準を絞ってます。

佐藤: 開発期間が短いので、「コンパクトに」って思っていても、実際に作り始めるとみんなどんどん作り
    こんでいっちゃって…結局ボリューム過多になったりするんですけど(笑)

横山: 脚本とかプロットを担当している僕や厚が開発は一番早いですね。

厚: 僕はプレイステーション3で何ができるか、という検証をまずやってたんですけど。それでもスタートは
   2006年の12月ですね。実際に取り掛かったときには、画面上に四角い箱があるだけで(笑)
   こんな状況から「1年でどうするの?」って思いました。2007年の5月くらいで、ようやくゲームとして形に
   なりそうな手応えになりましたけど。

佐藤: 厚とほぼ変わらないタイミングで、デザインチームが動き出す感じですね。

細川: デザインチームとしては、時代劇になるということで、今までのものが何も使えないという不安が
    大きかったですね。ただ、僕と厚で以前から実験的な作業は行っていたので、それを試せるという
    期待感はありましたけど。
    早めに動けたということもあって、取材は割としっかりできたんです。京都はもちろん、各地の大名行列
    のようなお祭りなどにもカメラを担いで行けましたし。ただ、あまり時代考証ばかりを追いすぎるとゲーム
    的な華がなくなってしまうので、上手に嘘をつきつつ…という、微妙なさじ加減が難しかったですね。

長井: キャラクターをデザインする身としては、俳優さんのイメージと皆さんが思う小次郎だったり、清十郎
    だったりという時代劇イメージの中間のキャラを作り上げていくのが難しかったです。時代劇で、しかも
    武蔵や小次郎という既存のキャラクターがいるがゆえの苦労というか。しかも、名越はこだわるところは
    すごくこだわるので、デッサンの段階はもちろん、CGの眉1本にも指示が入ったりするんです(笑)
    せっかくなのでそういう細かいところも皆さんに見て欲しいですね。

細川: PS3になってデザイン的に気をつけたのが、ユーザーさんの目ですね。ハードが変わったことで
    皆さんに「すごくなった!」と思われるものを作ろう、という意識は強かったです。

伊東: 『龍2』の頃からやりたかったのが、敵AIがフォーメーションを組んで動くっていうことなんです。
    それが時代劇にマッチしていて。あとはカメラを自由に動かしたいという部分。両方とも元々変えようと
    思っていたもので、それが初期から明確に見えていたので、あとは実現に向けた作業だけという感じ
    でしたね。きついけど、楽しかった。

厚: 下回りのプログラム担当としては、本当によくあの状態から新しい『龍』に生まれ変われたなぁ、という
   印象なんですけど(笑)

佐藤: まあ、スタッフがこんな風に時間がない中でもあちこちでこだわり抜いてくれたおかげで、細かいところ
    まで遊べるようになりました(笑)

横山: そういう意味では自由度が高くていいチームですよ。とは言っても、本当にきついスケジュールだった
    のでみんな辛いと思うし、途中にゲームショウだったり、発表会だったりと、成果物を出さなければ
    いけない、ぶち当たる壁みたいなものも存在するんです(笑)。そのたびに「本当にできるのかな?」って
    みんな思ってるんですけど、僕らがそれを言うわけにはいかない。

佐藤: 俳優さんのスケジュール主導というのも割ときつくて。突然スケジュールが決まったりすると、急いで
    準備を進めなければいけない。そのタイミングを逃してしまうと、本当に開発に支障をきたしてしまう
    ので(笑)

横山: ただ、名越だけは本当に強いハートを持ってて。「必ずできる!」って信じてるんですよ。
    スタッフを信じていてくれているというか。もしかしたら、言えば何とかなると思っているのかもしれない
    ですけど(笑)

                                                    (2008)